50代、60代…人生の後半戦を迎え、穏やかな日々を過ごしたいと願う一方で、いつ起こるかわからない災害への備えも大切です。
「自分は大丈夫」「まだ先のこと」そう思っていませんか?
気象庁は8日、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)を発表しました。巨大地震が発生する可能性が比較的高くなっています。平常通りの生活を送りながら、次の地震があった場合の備えや避難の方法を再確認するようにしましょう。
しかし、災害は年齢やタイミングを選びません。特に体力や持病など、年齢を重ねるにつれて変化が生じる50歳以上の方にとって、事前の備えはより重要性を増します。
今回は、50歳以上の方が知っておくべき災害時の避難と備蓄について、具体的なポイントを交えながら解説します。
1. なぜ、50歳以上は災害に備える必要があるのか?
50歳以上になると、体力低下や持病などにより、若い世代と同じように行動することが難しい場合があります。
具体的には…
- 避難時の移動: 長距離の歩行や階段の上り下りが負担になる。
- 避難所での生活: 環境の変化による体調不良、持病の悪化などが懸念される。
- 情報収集: インターネットやスマートフォンの操作が苦手な場合、情報を得るのが遅れる可能性がある。
これらの点を踏まえると、50歳以上こそ、早めの対策と万全な備えが必要となるのです。
2. あなたの町の危険エリアを知っていますか? – ハザードマップ確認のススメ
いざという時に慌てないために、まず住んでいる地域にどんな危険が潜んでいるのかを把握しておきましょう。
洪水、地震、津波… 住んでいる場所によって危険は異なります。「ハザードマップ」を見れば、自宅周辺がどんな災害リスクを抱えているのかが一目瞭然です。
ハザードマップを確認するポイント
- 自宅や職場、よく行く場所: それぞれの場所の危険性を確認しましょう。
- 避難経路の確認: 安全な避難経路を複数把握しておきましょう。
- 家族との共有: ハザードマップの内容を家族と共有し、避難場所や連絡手段について話し合っておきましょう。
ハザードマップは、各自治体のホームページで公開されている他、役所などで入手することも可能です。
3. 状況に合わせた避難を – あなたに合った避難方法とは?
災害時の避難情報は、状況に合わせて「避難指示」や「避難勧告」など、様々な種類に分類されます。それぞれの情報の意味を正しく理解し、状況に合わせた行動を心がけましょう。
気象庁ナウキャストで情報収集をしましょう。
X 気象庁防災情報
【大雨と雷及び突風に関する全般気象情報】東日本では29日は、土砂災害、河川の増水に注意してください。伊豆諸島では29日昼前にかけて、落雷や竜巻などの激しい突風、急な強い雨に注意してください。#いのちとくらしをまもる防災減災https://t.co/qjwchX3v4X
— 気象庁防災情報 (@JMA_bousai) May 28, 2024
避難情報の段階と取るべき行動
- レベル5(緊急安全確保): すでに安全が確保されていない状態。命を守るための最善の行動をとってください。
- レベル4(避難指示): 危険な場所から全員避難することが必要。ためらわずに避難を開始しましょう。
- レベル3(高齢者等避難): 高齢者や障害者など、避難に時間のかかる方は早めの避難を心がけましょう。
- レベル2(避難準備・高齢者等避難開始): 避難の準備を整え、必要な場合は高齢者等の避難を開始しましょう。
- レベル1(早期注意情報): 今後の情報に注意し、ハザードマップの確認など、日頃から備えておくことが大切です。
避難場所の確認も忘れずに!
- 自宅周辺の避難場所: 学校や公民館など、自宅から近い避難場所を確認しておきましょう。
- 避難所の種類: 避難所には、一般の避難所以外にも、ペット同伴避難場所や、医療ケアが必要な方向けの福祉避難所などがあります。自分に合った避難場所を事前に確認しておきましょう。
4. 備えあれば憂いなし! – 50歳以上が備えておくべき防災グッズとは?
「備えあれば憂いなし」という言葉の通り、日頃からの備えが、いざという時にあなた自身を守ります。
ここでは、50歳以上の方が特に備えておきたい防災グッズを3つのカテゴリーに分けてご紹介します。
1. 命を守るための基本グッズ
- 飲料水: 1人1日3リットルを目安に、3日分以上備蓄しましょう。
- 食料: レトルト食品や缶詰など、調理不要で長期保存可能なものを用意しましょう。
- 懐中電灯: 手回し式やLEDライトなど、停電時でも使えるものを用意しましょう。
- ラジオ: 情報収集手段として、手回し式ラジオがあると安心です。
- 携帯トイレ: 断水時でも衛生的にトイレを使用できます。
- 常備薬: 常備薬は多めに準備し、服用中の薬の名前や服用方法をメモしておきましょう。
- 健康保険証のコピー: 万が一に備え、コピーを携帯しておきましょう。
2. あると便利なプラスαグッズ
- 現金: 停電時、クレジットカードや電子マネーが使えない場合があります。
- 携帯電話の充電器: 手回し式やソーラー充電式など、電源を確保できない場合に備えておきましょう。
- マスク: 災害時は粉塵が舞うことがあります。
- ウェットティッシュ: 水が使えない場合の体拭きや、食器の汚れ落としに役立ちます。
- レインコート: 雨具としてだけでなく、防寒対策にもなります。
3. 持病や体質に合わせた個別対応グッズ
- 持病薬: 普段服用している薬は、多めに準備しておきましょう。
- 老眼鏡: 新聞や説明書を読む際に必要となる場合があります。
- 入れ歯洗浄剤: 入れ歯を使用している方は、忘れずに準備しておきましょう。
- 大人用おむつ: 排泄の不安がある方は、備えておくことで安心感が高まります。
- 使い慣れた杖や歩行器: 避難時に必要となる場合があります。
これらの防災グッズは、リュックなど持ち運びしやすいものに入れ、玄関などすぐに持ち出せる場所に保管しておきましょう。
5. 大切な家族を守るために – 日頃のコミュニケーションがカギ
災害はいつ起こるかわかりません。そのため、日頃からの備えと家族とのコミュニケーションが非常に重要になります。
- 避難場所や連絡手段の確認: 家族と避難場所や連絡手段について、定期的に話し合っておきましょう。
- 防災訓練への参加: 地域の防災訓練に参加し、災害時の行動を体験しておくことも大切です。
- 近隣住民との連携: 一人暮らしの場合、近隣住民と協力しあうことも大切です。日頃から交流を深めておきましょう。
まとめ
今回は、50歳以上の方に向けて、災害時の避難と備蓄について解説しました。
災害は決して他人事ではありません。今回の内容を参考に、今できることから災害への備えを進めていきましょう。
今回の注意予報は、通常の0,5%ほど確率が1週間ほど高いという感じですが、普段から30年以内に80%の確率で来ると言われている東南海地震。今回0,5%上がっただけだから心配ないと思わず、85%にこの1週間は高いと考えれば、少しは危機感も出てくるのではないでしょうか。
買い占めはいけませんが、これを機会にもう一度備蓄や避難用品の再確認をするのがいいとお思います。
通販では売り切れているところも多いみたいですが、まだ買えますので慌てず重いものは宅配さんにお願いして運んでもらいましょう。