大正製薬が、タウリンに老化細胞を取り除く働きがあるとする研究結果を発表しました。牡蠣やしじみ、栄養ドリンクでおなじみのあのタウリンです。
老化細胞という言葉は聞き慣れないかもしれませんが、年齢とともに体の不調につながる存在だと言われています。このニュースが気になったので、研究の中身とタウリンという成分について調べてみました。
大正製薬の研究で分かったこと
結論からいうと、タウリンには老化した免疫細胞だけを減らす働きがあるらしい、というのが今回の研究内容です。
大正製薬は2026年3月、日本薬学会第146年会でこの研究成果を発表しました。老化を誘導したマクロファージという免疫細胞にタウリンを加えたところ、老化した細胞だけ生存率が下がり、正常な細胞のほうには変化が見られなかったとのことでした。
老化細胞というのは、日々の生活で受けるストレスなどが原因で老化してしまった細胞のことを指すそうです。本来は取り除かれるものですが、歳を重ねるにつれて体の中に残りやすくなり、体の不調や動脈硬化、糖尿病といった加齢に関わる病気の一因になるという見方が、研究者の間で広まっているそうです。
正常な細胞はそのままに、老化した細胞だけを狙って減らしている可能性がある、ということなんですね。読んでいて、狙い撃ちという表現がしっくりくるなと思いました。
詳しくは大正製薬の研究発表ページをご覧ください。
タウリンとはどんな栄養素か
タウリンは、たんぱく質を作るアミノ酸とは少し違う、体の中で独自に働くアミノ酸の一種です。心臓や肝臓、脳、目の網膜など、体の中でも特に大事な部分に多く存在しているそうです。
体の中である程度は作られますが、量としては十分ではないため、食事から補うことが大切だと言われています。
牡蠣、ほたて、あさりといった貝類には特に多く含まれていて、可食部100gあたりの数値で見ると牡蠣が1130mgとずばぬけて多く、ほたてが769mg、あさりが664mgというデータがありました。たこやいかにも含まれていて、たこが520mg、いかが350mgほどだそうです。
アジやサバ、イワシといった青魚では、血合いの部分に白身の5倍から10倍ものタウリンが含まれているとも言われています。栄養ドリンクにタウリンが使われているのも、こうした働きが期待されてのことのようです。
はっきりとした摂取基準があるわけではないようですが、目安としてよく見かけるのは1日500mgから6000mgあたりの数字でした。300mgほどの摂取でも生活習慣病の予防に役立つ可能性がある、という調査結果も見つけました。
普段の食事から摂る分には水溶性の性質もあり、過剰摂取になる心配はあまりないと言われています。ただ、サプリメントなどでまとめて摂る場合は、摂りすぎに注意したほうがよさそうです。
タウリンを食事以外で補う方法
牡蠣やしじみを毎日の食卓に出すのは、正直なところ大変だなと思う人も多いはずです。そんなときの選択肢として、タウリンを配合したサプリメントや医薬部外品も探してみました。
今回の研究を発表した大正製薬自身が手がける商品です。3錠あたりタウリン500mgに加え、ビタミンB群やグリシンも配合されています。錠剤タイプでノンカフェインなので、寝る前でも取り入れやすいのが特徴です。
- リポビタンDスーパーは、タウリン2000mgに、人参910mg(原生薬換算)、ビタミンEなどを配合した100mLドリンク剤です。
- 肉体疲労・病中病後の栄養補給や滋養強壮、虚弱体質への優れた効きめと酸味と甘味のバランスのとれた服用しやすい風味が特徴です
タウリンについてのよくある質問
タウリンは摂りすぎると体に悪いですか
普段の食事から摂る分には、水溶性のためあまり心配はないとされています。サプリメントなどでまとめて摂取する場合は、パッケージに書かれた目安量を守ったほうが安心です。
タウリンは毎日摂ったほうがいいですか
体の中でも作られる成分ですが、量としては十分ではないため、食事などで日常的に補うのがよいとされています。貝類や青魚を使った献立を意識するだけでも、摂取量は変わってくるはずです。
栄養ドリンクのタウリンでも今回の研究と同じ効果がありますか
今回の大正製薬の研究は、あくまで細胞を使った実験の段階です。栄養ドリンクを飲めば老化細胞が減る、と直接結びつく話ではない点は、押さえておいたほうがよさそうです。
でも、少し飲んでみたい気になりますよね。私はドリンクをAmazonで購入したいと思います。
タウリンというと、栄養ドリンクの成分というイメージしか持っていませんでしたが、老化細胞というキーワードとつながっているとは知りませんでした。まだ細胞実験の段階の研究ではありますが、身近な成分に新しい役割が見つかったというのは、素直に面白いニュースだなと思います。
